会長挨拶

第6回
日本小児リハビリテーション
医学会学術集会
会長 西村 淑子
三重県立子ども心身発達医療センター
医療部長
このたび、第6回日本小児リハビリテーション医学会学術集会の大会長を拝命し、関係するすべての皆様に心より感謝申し上げます。
日本小児リハビリテーション医学会(Japanese Association of Rehabilitation Medicine for Children:JARMC)は、小児および小児期に端を発する障害を持つ成人を対象に、リハビリテーション医学・医療全般に関する研究、評価法・治療法の開発と普及、振興に寄与することを目的として2021年に発足いたしました。未来ある子どもたちがより良い環境で成長できる社会の実現を目指し、医師・セラピスト・保育士・教員など多様な専門職が集い、年に一度の学術集会を開催しております。毎回、医療・リハビリテーションの現場に携わる皆様が最新の知見を共有し、課題解決に向けて議論を深める、貴重な機会となっております。
第6回学術集会のテーマは「AIを活用した小児リハビリテーション」です。これまで重度障害児に対しては、側弯・股関節脱臼・尖足などの変形や疼痛を軽減し、快適な日常生活を実現することを目標にリハビリテーション医療に取り組んでまいりました。その目標は、痙縮治療の進歩により達成されつつあります。今後はさらに最新のAI技術を取り入れ、子どもたちがより楽しく、充実した人生を歩むことを願っております。本学会が、「子どもがその子らしく豊かに人生を送るために」、私たち小児リハビリテーションに携わる者がAI技術を学び、理解を深める貴重な場となることを確信しております。
特別講演では、名古屋大学大学院医学系研究科 個別化医療技術開発学講座 特任教授 平田仁先生をお迎えし、小児のリハビリテーションにおける運動学習と脳の可塑性についてご講演いただきます。平田先生が手外科分野で培われた豊富なご経験に基づき、子どもたちの驚くべき運動学習能力に焦点を当てた、大変示唆に富む内容となることを期待しております。さらに、シンポジウムでは「小児リハビリテーションにおけるメタバースの可能性」をテーマに、専門家の先生方をお招きしご講演いただきます。オンデマンド配信も予定しておりますので、多くの方にご参加いただけます。
会場は、名古屋駅桜通口から徒歩5分の「ウインクあいち」で、全国肢体不自由児療育研究大会との同時開催を予定しております。交通至便な会場ですので、多くの皆様にご参加いただければ幸いです。
名古屋市は、徳川家康によって築かれた名古屋城を中心に発展した城下町であり、今日も市のシンボルとして多くの観光客を惹きつけています。熱田神宮や徳川美術館など、歴史と文化を感じる名所も数多くございます。また、「ひつまぶし」「味噌カツ」「手羽先」といった名古屋グルメもぜひご堪能ください。加えて、週末には三重県にも足を延ばしていただければと思います。名古屋から近鉄特急で約1時間30分、伊勢神宮への参拝が可能です。さらに鳥羽・志摩方面へ足を運ばれれば、伊勢エビやアワビをはじめとする新鮮な海の幸もお楽しみいただけます。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。